Thursday, June 29, 2017

数字で見る!英語語彙能力


今回は英単語にまつわる数字のおはなし。
英字新聞を読むのに必要な単語数はおよそ8000語で約94%理解できる(だいたい内容を間違えずに把握できる)とされています。

過去10年間の大学入試センター試験の英単語数を調べると3740語知っていればほぼ100%の単語を知った状態で試験が受けられ、実際は2400単語知っていれば約94%知っているのと同じになるそうです。その内中学3年間で教科書から学ぶ単語は約1000語。残り高校で覚えるべき語数は1500語程度になります。センター試験のハードルがかなり低いことが分かります。
にもかかわらずセンター試験英語で9割取るのにいったい高校生はどのくらい必死に勉強しているのでしょうか。そしてそれは何故なのでしょうか。

さて、今度は他の国と比較してみましょう。
日本の学生が小学校から高校までの間に授業を通して覚える単語数は約3100語だそうです。お隣、韓国では約4600語、中国では約5100語。。。ネイティブの小学生は約4000語を学習します。


不名誉なのは学習する単語量だけではありません。TOEFLスピーキングセクションは世界最下位。英語能力指数(EF EPI)ーリーディングとリスニングが含まれるがスピーキングはない-は世界72か国中35位でアジアではシンガポール、マレーシア、フィリピン、インド、韓国、香港、ベトナム、インドネシア、台湾に負けています。


そこで周知のとおり、日本でも小学校に英語教育が入ることになったわけですが、教科書作りから小中高のカリキュラムまで、真面目に取り組まなければ、解決にはなりません。品詞分解やうんちくばかりで圧倒的に読む英語量が少ない日本の中学、高校の英語教育が変わらなければ、単語量が少ない上に、頻出度も少なくなりスパイラル方式でボキャブラリーを定着させていくことは不可能です。言葉は何度も繰り返し聞いて使って初めて理解できるのだということを、思い出さねばなりません。学ぶ方の意識が賢く変わっていかなければ、いつまでたっても どうどう巡りです。そうです。私たち自身で意識改革をしてゆくのです。
ーShizuka Miller